ヴィジュアル

■文藝:02■

■B-07403
一壺春詩片 乾・坤   \9800

湯山愧平/高松慕真 篆刻・装填、/中華菜館 一壷春/1971
限定300部/菊/状態C/和本 箱 限定300部/非売品

湯山愧平は、旧福岡藩士が中心になって大アジア主義を掲げて明治14年に結成された国粋主義的団体、玄洋社の頭山満の命を受け、中国に渡った。スパイとして活動する中で、中国の文学や芸術に触れ、傾倒していった。日本に帰国した後には、漢詩人として活躍した。

■B-07435
真珠夫人 前・後  \9000
 
菊池寛/新潮社/1924
四六/状態C/裸本/定価 各\1.7

1920年(大正9年)に大阪毎日新聞、東京日日新聞に連載された菊池寛の風俗小説。家の窮状を救うために政略結婚させられた男爵令嬢、瑠璃子は「花子とアン」で脚光を浴びた大正時代の柳原白蓮がモデルとも言われ、戦前、戦後を通し、何度も映画化、TVドラマ化されており、近年、横山めぐみが主役を務めたフジTVの昼ドラはその後のブームを牽引することになった。

■B-07472
お轉婆 \4500

マキシム・ゴルキィ 訳:吉田良次/廣文堂書店/1911
菊/状態C/表紙題字箔押し/カバ無/水濡れシミ/定価\0.9

ゴルキィと表記されてしまうピントきませんが、著者は「どん底」母」などのマキシム・ゴーリキー。ゴーリキーといえば、社会主義リアリズムの作家として底辺に生きる人々を描いた作品で有名ですが、片田舎の中産階級の男女の恋愛観を描いた本作品は、1911年の廣文堂版である本書以外に翻訳がなく、非常に貴重な一冊といえます。

■B-07314
地に爪跡を残すもの上下  \2500

佐々木邦/大日本雄弁会講談社/1949
初/四六/状態/状態C/表紙シミ/定価各\160

「風刺諧謔哄笑微笑の人生劇場・・・」日本のユーモア小説の先駆けにして第一人者である佐々木邦による長編。装幀・装画はユウオア全集でもお馴染みの田中比佐良。

■B-07266
黒髪・おみつさん 明治大正文学全集 第28集  \2000

鈴木三重吉/春陽堂/1927
初/A5/状態C/定価\非売品

児童雑誌「赤い鳥」を創刊した童話作家として広く認識されている鈴木三重吉ですが、本書に収録されている初期の文学作品は、東京帝大の学生時代から成田中学、海城中学の教師時代にかかれたもので、この時代、帝大で恩師であった夏目漱石の薫陶を少なからず受けていたことが、本書の「私の作編等について」に記述されている。収録作品は、千鳥・山彦・おみつさん・鳥物語・黒髪・子猫・小鳥の巣上下・金魚・瓦・黒血・櫛・紅血・桑の実・霧の雨・八の馬鹿

■B-07267
銀座開花   \1500

邦枝完二/文藝春秋新社/1956
初/四六/状態C/定価\

邦枝関完二は大正3年「時事新報社」に入社、新聞記者を経て帝国劇場文芸部入りし、戯曲を手がけたことから文筆家に転じ、江戸情緒豊かな風俗小説家として著名になった。亡くなる年に出版された本書では、戦前戦後の銀座を中心とした東京の繁華街の風俗、そこに離合集散した人々の思い出などを描いている。次女クニエダヤスエさんにあてた「嫁いだガムへの手紙」には、娘に寄せる父親の愛情がにじみ出ていて微笑ましい。

■B-07127
情炎傑作集  ¥750

モーパッサン 訳:河盛好蔵/世界文学社/1948
初/四六/状態C/定価¥120

娼館テリエ館に集まる陽気な娼婦たちの生態を描く「メゾン・テリエ」をはじめ、時に滑稽、時にほろ苦く、時に猥雑に、人生の様々な様相を垣間見せてくれる短編を集めた作品集。

メゾン・テリエ/聖水授与者/マロッカ/ジュール伯父/初雪/クロシェット/衣裳戸棚/モンジレ爺さん/かるはずみ/港



■B-07145
堕天女 其他四種  ¥2800

坪内逍遥/金港堂書籍/1915
初/四六/状態C/定価¥0.5

坪内逍遥による、羽衣伝説を題材にした和製オペラ「堕天女」ほか「寒山拾得」「お七吉三」「歌麿と北斎」「和歌の浦」の4作品、および、それらに関係する種々の資料を収録した奇書。

■B-07129
獣の戯れ  ¥750

三島由紀夫/新潮社/1971
初/四六/状態C/カバー破れ /定価¥600

本作品は、1961年、週刊新潮に連載され、同年9月に新潮社より単行本として刊行され、さらには、64年に若尾文子の主演で映画化された。傷害事件の刑期を終えた男と被害者である一組の夫婦が始めた奇妙な共同生活とその悲劇的な終局を描く長編小説。扇情的なタイトルとは裏腹に、西伊豆の自然や草花の鮮やかな色彩と明るい太陽を背景に、乾いた筆致で描かれている。

■B-07122
あいつと私  sold out

石坂洋次郎/新潮社/1965
14刷/四六/状態C/箱 記名有/定価¥380

自由奔放な大学生と、明晰で自由思想の持主である女子大生のカップル、しかも、明るく屈託のない大学生にはその出自に関する忌まわしい過去があり・・・とくれば、嬉恥ずかしの石坂洋次郎作品のお決まりの設定。ということで、裕次郎+芦川いずみ、川口久+松原千恵子、三浦友一+壇ふみ、などなど、映画、TVドラマで新旧のスターが競演したことで記憶されている方も多いのでは・・・。


■B-07011
ボートの三人  \1200

長谷川四郎 装幀:田村文男/河出書房新社/1971
初/A5/状態C/箱/定価\700

荒唐無稽なストーリーのあちこちにシベリア抑留体験がちらちらと・・・。
■B-07012
窓前花  \1500

佐藤春夫/新潮社/1961
初/四六変/状態C/カバ・帯/定価\340

「世上百般に眼を放って、そお心に浮び詩魂にうつたえる様々を、淡麗な筆にうつした随想百余章。鋭い観察と豊かな私的香気を併せて独自の魅力を放つ」。 昭和33年から35年まで読売新聞夕刊に連載された週刊日記「愚者の楽園」をまとめ、改題して出版した随筆集。

■B-07130
文學の三十年  ¥980

宇野浩二/中央公論社/1943
再/四六/状態C/限定5000部 カバ痛/定価¥2.3

月刊誌の連載として依頼を受けて書かれた文壇を省みるエッセイ。二十歳で上京、早大英文學科豫科に入学してから50歳頃までに読んだ書籍や旧知の仲である、廣津和郎、葛西善蔵、佐藤春夫、菊池寛、江口渙、芥川龍之介らとの交流、様々な出来事やエピソードなどを描いて興味が尽きない。だらだらと取り留めもなく、悪文とも思える書きっぷりもまた宇野浩二の文体の持ち味か??。

■B-03951
心つくし      \3500

宇野浩二/プラトン社/1924
再/四六/状態C/絶版/見返しほかシミ・ムレ/定価\1.8


プラトン社はかの直木三十三(この書籍が出された年は三十三だったんですね)が経営した出版社。内容は「四人組」「心つくし」「従兄弟の公吉」「東館」「古風な人情家」

■B-02612
思ひ川       \1900

宇野浩二/中央公論社/1952
6版/四六/状態C//絶版/定価\280


昭和3年「善き鬼、悪き鬼」というタイトルで書き始めたものの、作家本人の意に染まず中断。昭和22年に執筆を再開し、23年に20年ぶりに書き上げた作品。宇野作品に欠くことができない優柔不断な男と運命の女が登場。男は宇野、女は宇野の理想の愛人八重がモデル。

■B-03002
恋愛合戦     \1200

宇野浩二/文潮社/1948
再版/四六/状態E/背一部欠損/絶版/定価\130


宇野浩二の初期の小説「女経」のモデルといわれる女優 渡瀬淳子と新国劇の生みの親、沢田正二郎、プロレタリア作家、田代倫との間で繰り広げられたの恋の鞘当をネタに書かれた私小説。実際の勝負は田代の敗北で終わり、この恋多き女は沢田の女房となった。

■B-04648
秋風      \2000

志賀直哉/創藝社/1950
初/31px26p/状態C/箱角ヤブレ(補修後グラシン装) 帯 新日本少年少女新聞付 後見返しに蔵書書き・スタンプ /絶版/定価\300


随筆と短編をまとめた作品集。収録作品は「老夫婦」「実母の手紙」「楽屋見物」「秋風」「奇人脱哉」「猫」「動物小品」「菊池寛の印象」「太宰治の死」「湯河原の名人戦」「わが生活信条」「稲村雑談」。
表題作「秋風」は実際の事件を題材にして書かれた戯曲。老歌人のもとへ走った妻への思いを娘に語る科学者の言葉を通し、過去には戻れない人生の真理を描いている。


詳細
■B-06973
いけにえ  \29000

関野準一郎/私版/1967
58部限定/32px2.51p/状態C/木版拓本摺限定58部内第4番本署名落款入

青森出身の版画家といえば、棟方志功ですが、もうひとり、関野純一郎も青森出身。棟方志功に比べて、すっきりした和テイストが特徴とも言えそうですが、本作品集は、土着性をテーマに、少し棟方作品にも似た作風になってます。

  ■B-06957
梅若実聞書  \9500

白洲正子/能楽書林/1951
初/16px21p/状態C/和綴・帙上部痛/定価\380

梅若流54世梅若六郎(2世梅若実)にインタビューした書。白洲正子の3冊目の著書として、戦後の出版事情の悪い中で出された書籍としては、比較的美しい装幀になっている。梅若流は、1921年(大正14年)に観世流から梅若万三郎、二世梅若実、六世観世銕之丞が離脱して創設され、1954年(昭和29年)に観世流に復帰した。

再入荷
■B-06461
詩人の手帖    sold out

春山行夫/河出書房/1955
初/新書/状態C/絶版/定価\120

バラ、白鳥、サンタ・クロース、デージー、ポプラ、カーニヴァル・・・各章ごとにエスプリを感じさせるテーマをとりあげて芸術や文学、民俗伝承などを引用しながら薀蓄を傾けているエッセイ。フレンチ、イングリッシュ、アメリカンの3種のファッション雑誌ヴォーグについての一章が印象的。

■B-06462
花ことば    \1800

春山行夫/東都書房/1958
初/四六/状態C/箱/絶版/定価\240

セルパンなどで活躍した詩人、春山行夫は、戦後は博物誌、文化史などを中心に執筆を続けた。本書は、そうした執筆のための研究成果から派生的生まれた、花ことばについてまとめた1冊。

  ■B-06158
花の文化史    sold out 

春山行夫/雪華社/1964
四六/状態C/定価\580

戦前にはモダニズムの詩人として、日本の初期現代詩運動の中心人物、オーガナイザーとしてでもあった春山行夫は、戦後は文化的ペダントリーを発揮し、多数の著書を出版した。本書はバラ、スミレ、スノードロップ、スズラン、ニオイアラセイトウの歴史、神話、エピソードをまとめた植物誌。

■B-05334
季節の手帖      \1800

春山行夫/東京社/1944
初/四六/状態C/背ヤケ/絶版/定価\2.2

詩人である春山行夫は、色彩の手帖、詩人の手帖などの趣味豊なエッセイ集を多数執筆しているが、本書は、著者が兼ねてから出版を考えていた自然誌、文学史を一緒にしたような博物誌的エッセイとして、「婦人画報」の連載に手を加えて出版した1冊。花信、植物園、向日葵、ダリア、ポプラ、鈴懸樹、甘藷、馬鈴薯、落葉、林檎、他。

■B-05584
森の新聞 夏の森        sold out

ビアンキ 訳:内田莉莎子/理論社/1957
初/四六/状態C/カバスレ・痛 絶版/定価\250

「巣の月、ひな鳥の月、群の月・・・夏の三ヶ月は明るい太陽の光のもと、動物たちの生の喜び」・・・・春夏秋冬の森に生きる動物、鳥、昆虫たちの生態を描く博物誌。本国ソビエトでは、月刊新聞の形で毎月刊行されたもの。

■B-06466
モリス記念論集      \3800

編:川瀬武雄/川瀬書店1934
初/菊変/状態C/箱 見返しにエクスリブリス、古書店ラベル添付 文献目録に赤線多数/絶版/定価\2.8

英国の詩人・思想家・書物工芸家・デザイナーとしてのウィリアム・モリスを論じた本邦初のモリス論考6篇。 昭和9年に出版された初版になります。文献目録に線引きがありますが、本文は美本。

■B-06126
世間知らず アメリカ先端文学叢書    \3300

フロイド・デル 訳:寺田鼎/新潮社/1930 
初/四六/状態C/定価\1.3

フロイド・デルは1887年ミズーリ州に生まれ、ジョン・リードなどとともにアメリカを代表する左翼雑誌「マッセズ(後にリベレーターと改題)」を創設した。彼らの運動は、シンクレア・ルイスやシャーウッド・アンダースンなどの文学へと引きつかれたとされる。本書では、アメリカのミドルウェストの農村を背景にデル自身の幼年期から青年期までがモデルとして描かれている。

■B-06049
通俗講話・夏の天地   \1400

補永茂助/東亜堂書房/1913
初/四六/状態C/カバなし 見返し少ヤブレ/定価\1

文学士:補永蘇人、長沼賢海、佐野保太郎、理学士:加藤鉄之助、医学士:古瀬安俊、分野の異なる5人が、夏をテーマに通俗教育講話を試みるという、ちょっと変わった趣旨の教養書。

日本中で一番暑い虚は?/夏は旅/夏の衛生/沐浴並に海水浴/明治の夏/六月祓/盂蘭盆の話/ほととぎす/The Rainbow/幻燈と活動写真/日本アルプス登山道しるべ/小笠原島と移住民/駅の名いろいろ/夏の語草/夏の「気」「候」の名/夏の暦

■B-06117
墨東綺譚    \6500

永井荷風 挿画・装丁;木村壮八/岩波書店/1937
3版/菊/状態C/箱ヤケ・背シミ・ハガレ 見返しに蔵書印/定価\1

言わずと知れた永井荷風の代表作。1937年私家版、東京朝日掲載の後に出版された岩波書店版の3版。木村壮八による挿画、装丁です。

   ■B-05866
梨の葉集   \5000

岡本綺堂/春陽堂/1918/初/文庫サイズ
状態D/木版画装 背痛/絶版/定価\1.1

突然
「細川忠興の妻」「風流一代噺」「明智光秀」「亜米利加の使」「頼豪阿闍梨」「長恨歌」「武田信玄」「べらぼうの始」

  ■B-05874
星野水裏口語詩集 赤い椿   \8000

星野水裏/実業之日本社/1917/初/文庫サイズ
状態D/カバヤブレ補修/絶版/定価\0.35

新潟県出身の詩人、星野水裏は、早大国文科を卒業後、実業之日本社に入社し、「少女の友」の初代主筆として、川端龍子、竹久夢二などを起用し、敏腕を振るった。本書は、少女達の心をつかんだ叙情的な口語詩を収録した愛らしい詩集。    

 
■B-05877
仏蘭西中世詩人歌謡集 恋人へおくる  sold out

訳:矢野目源一/操書房/1946
初/四六/状態C/裏表紙小痛/絶版/定価\18

昭和8年に第一書房から初版が出版された本書は、訳者のはしがきによれば、「12世紀から16世紀の可憐な抒情詩を集めた翻訳詩集。諸国を遍歴する騎士、僧侶、名もない市井の伶人らにより作られ、流行歌として歌い伝へられてきたそれらの小唄を、その発生期から仏蘭西最古の大詩人たるフランソア・ヴィヨンを経て、ロンサアルに仏蘭西詩韻の完成にいたるまでの仏蘭西抒情詩の一つの脈絡を見られるように編纂した。」艶笑ものの翻訳者、ライターとして活躍した矢野目源一の真面目な翻訳もの。

■B-05876
白いたんぽぽ   \2000

小穴隆一/日本出版協同株式会社/1954
初/四六/状態C/著者自装本 蔵書印/絶版/定価\200

長野県出身の洋画家。芥川龍之介の作品の装丁を担当し、自らの絵画のモデルにも芥川を起用するなど、二人の親交は深く、芥川は自分の死後には小穴を父と思え・・との遺言も遺してる。その他にも宮澤賢治や坪田譲治らのの童話作品の挿絵などもてがけた。戦後に出版されたこの随筆集では、芥川との交流やその思い出についても多数のページを充てている。

■B-05879
野の娘   sold out

中川一政 装丁・カット:著者/湘南書房/1943
初/A5/状態C/裸本 表紙スレ/絶版/定価\4.5

画家、中川一政の「見なれざる人」という詩集は、本人も知らない内に、有島武朗の推薦を受け、叢文閣から出版されて、芥川や菊地寛、大杉栄、竹久夢二などにも愛読されたという。本書は、20年後の昭和18年に新たに作った若干を加えて改めて版をおこした詩集。

■B-05982
葡萄畑の葡萄作り      \3300

ジュール・ルナール 訳:岸田国士/第一書房/1930
初/20.5x15.5p/状態C/箱 1500部限定/絶版/定価\1.8

「ルナールの自然と人生に対する観察記録集」 今から100年ほど前ののフランスの田園の日常の生活記録とでもいった作品集。日記、旅行記、随筆からなる。
「土地の便り」「エロアの控帳」「葡萄畑の葡萄作り」

■B-05875
菩提樹の蔭    \850

中勘助/岩波書店/1940
3刷/四六/状態C/箱 京都ウスヰ書房のラベル/絶版/定価\2

「亡き恋人の彫像をきざみあげ,像に魂が還るよう必死に祈る若者の願いはついに神にとどくが,狂喜する彼には恐ろしい神罰がまっていた・・・」 印度の高名な彫刻家、その愛娘、貧しい弟子を巡る至上の愛ともエゴイズムともとれる人間の思いと運命を描いた表題作は、作家自身の言葉によれは、無私の愛情をそそぎいだ友人の娘妙子のために書きあげた大人のための童話・・。そのほか、「病床」「兵営」「妹の死」「沼のほとり」など8作品を収録した作品集。

■B-05878
悩める破婚者   \8000

細田民樹/新潮社/1920
初/四六/状態C/裸本 所有者印/絶版/定価\21

著者の細田民樹は、1924年に発表した「或る兵卒の記録」で反響を呼び、プロレタリア作家として活躍し、その後通俗小説作家、民主主義作家として活動した。本書は1920年に出版された初期の作品集。「女をめぐる父と子」「悩める破婚者」などなど、なんとも深刻なニュアンスのタイトルが並びます。

■B-05871
豹と薔薇 かもめ文庫   \1200

丹羽文雄/白鴎社/1946
初/四六/状態C/背痛/絶版/定価\5

「中学生の思い出を書いたものせある。自叙伝ではないが、それに近い。作者自身に一番なつかしい作品だ。この中では先ず私が生活をしている。多分に青年に有り勝ちな個人的な感情に溺れているが、その意味で如何にも私らしく詳りない現実接しているという満足もある・・・」と作者のことばにある通り、

■B-06476
倫敦塔 縮刷版    \1900

夏目漱石//1924
状態C/見返しに印/定価?

1900年から1902年までの留学中に神経症を患った漱石がによるロンドン塔を題材にした幻想的で憂鬱な雰囲気が漂うフィクション。
留学して日も浅いある日、漱石はロンドン塔を見学し、この塔において処刑されたり収容された大僧正クランマー、ワイアット、ローリー、エドワード4世の遺児エドワード5世とリチャード、そして「9日間の女王」ジェーン・グレーなど、英国史上に名を残す悲劇のヒーロー、ヒロインの幻影を見る・・・・。

■B-05823
沙羅の木     \15000

森鴎外/阿蘭陀書房/1915
初/四六/状態C/裸本/手製函付
絶版/定価\1

「譯詩」「沙羅の木」「我百首」の3部からなる詩歌集。「沙羅の木」の最初に 置かれた詩「沙羅の木」の初出は、明治39年発行『文藝界』。文京区千駄木の観潮楼跡にある「本郷図書館鴎外記念室」の庭には、夏椿の意である「沙羅の木」が植えられている。その外壁にはこの詩の詩壁(永井荷風書)が埋め込まれており、森於菟著『父親としての鴎外』にその来歴が詳しく記されている。本書は大正4年の初版。オリジナルの箱を欠くものの、私家版の手製の箱付です。

■B-01606
走馬灯と分身 二冊揃ひ         \40000

森林太郎/籾山書店/1913
初/四六/状態C/箱/絶版


走馬灯所収:「藤鞆絵」「蛇」「心中」「鼠坂」「羽鳥千尋」「百物語」「ながし」
分身所収:「妄想」「カズイスチカ」流行」「不思議な鏡」「食堂」『田楽豆腐」


■B-05541
内地雑居未来之夢        \7000

春廼屋朧(坪内逍遥)/福永書店/1926
初/四六/状態C/裸本 裏表穴 書店ラベル 絶版/定価\2

文明開花の明治日本にやってきたグローバリズムの波「内地雑居」と来るべき未来世界を予測した「未来記」を戯作者、春のやおぼろ名で坪内逍遥が綴ったアレゴリー小説。風刺小説「京わらんべ」を併せて出版された大正15年の復刻版になります。

■B-05539
えげれす いろは人物      sold out

川上澄生/濤書房/1974
4刷/四六/状態B/筒箱 絶版/定価\1200

アドミラル(海軍大佐)から始まりゼウスで終わる人物事典。初版は1935年に出版され、本書は戦後の復刻版になります。各項目には、南蛮趣味の木版画の挿絵が附されていて、他の川上澄生本と同様おおいに楽しめます。Iの項には、「Instructor = 先生」として自身も登場しますが、表紙の田舎紳士は、その「へっぽこ先生」の図になります。

■B-05585
女兵      \1800

森川譲/五月書房/1971
初/四六/状態C/帯ヤブレ 絶版/定価\680

「"革命のためには何で命を惜しむか"と自刃の下に絶叫する女兵士を描く八路軍の凄絶な姿。その他に漱石賞の"ホロゴン"など5篇の名作を収む自選短編集」

■B-05329
言わなければよかったのに日記      \1500

深澤七郎 装丁:佐野繁次郎/中央公論社/1959
初/四六/状態B/カバ 見返しと扉に蔵印/絶版/定価\250

タイトルにもなっており「言わなければよかったのに日記」のほか「とてもじゃないけど日記」「変な人だと言われちゃった日記」などというちょっとおとぼけなゆるーい日記物の他に、日本風ポルカ、支那風ポルカ、江戸風ポルカ、ポルカ・アカデミカ、歌舞伎風ポルカ、ポルカ・パントマイム、自叙風ポルカなどなどのポルカづくしも。ところでポルカって何?と問われれば、コントより短いものという意味を勝手にポルカとしたんだそうな・・・

■B-05242
走れトマホ−ク \2000

安岡章太郎/講談社/1973
初/箱/定価\780

奇妙なユーモア溢れるアメリカ旅行記「走れトマホーク」。身辺私小説仕立ての「埋まる谷間」「ソウタと犬と」。中国の怪異小説家に材を取る「聊斎私異」など、多彩な題材と設定で構成されながら、一貫する微妙な諧調―漂泊者の哀しみ、えたいの知れない空白感。短編の名手の円熟した手腕が光る読売文学賞受賞作。表題作を含む9編を収録。(ブックデータベース)

■B-05158
子供と花   \9500

中野重治 装丁:青山二郎/沙羅書/1935
初/20.5px16.5p/状態B/箱イタミ/目次部分書込み/絶版/定価\2.5


中野重治の随筆、評論集。当時最盛期であった青山二郎の魅力的な装丁により探書の対象となっています。「医者の話」「何もいうことなし」「自殺した文学作家」「文学戦線の一つの問題」「岸田国士氏に問う」「スポーツ雑感」「三面記事鑑賞の一片」「首をかしがる話」「作家と肉体」「女人芸術の動きなど」・・・

■B-05132
鼬(いたち)     sold out

真船豊/双雅房/1938
4版/四六/状態B/ 箱・更紗絣装丁/絶版/定価\1.6


真船豊は明治35年福島県に生まれ、「早稲田文学」に発表した『寒鴨』『村はずれ』により戯作の道に入る。大正12年、北海道で牧夫となり、その後四国で農民運動に参加。昭和6年前進座の座付作家になり、『鼬(いたち)』により人気戯曲作家に。戦後は、ラジオドラマ・小説・児童文学も手がけた。『鼬』は初の戯曲集。「鼠落し」「鉈(なた)」「山鳩」「狐舎」を収録。昭和10年初版“もんぺ装”、昭和13年版は“更紗絣装”、昭和11年には普及版が出されている。本書は13年に出版されたもんぺ装再販。

■B-05135
屍の海        \4600

岩藤雪夫/改造社/1930
初/四六/状態C/背痛/絶版/定価\0.3


明治35(1902)〜平成元(1989)。岡山生れのプロレタリア小説作家。早稲田工手学校機械科卒後、職工、船員などを経て労農芸術家連盟に参加、「ガトフ・フセグダア」、「鉄」で脚光を浴びる。労農分裂後は共産主義に共鳴。戦後は京浜工場地帯に居住し、新日本文学会へ参加、労働・文化運動に尽力。作品に「屍の海」(昭和5)、「歯車」(昭和23)など。

■B-05139
詩集希臘詞花抄(ギリシャしいかしょう)      \5000

竹友藻風 装丁:廣川松五郎/新しき村出版部/1924
初/四六/状態C/頁端切れ2P/アンカット装カット済/絶版/定価\1.5


「波斯戦争の頃よりビザンティウム帝國の没落に到る迄、前後2千年の詞章6千余首を包括する歌集なり・・・」とまえがきにある通り、ホメエロス、ソフォゥレエス、カリマコスなどの古代ギリシャの典雅な詩歌を編んだ作品集。編者の竹友藻風は1891年大阪生まれ。京都帝大卒後英米に留学、1921年北原白秋らと新詩会を結成した。東京文理科大学、関西学院、大阪大学文学部の教授を歴任。『ルバイヤット』『神曲』などの翻訳がある。。

■B-05140
ふらんす革命夜話       \5600

高須梅渓/天祐社/1919
初/四六/状態C/箱ヤケ/絶版/定価\1.6


高須梅渓は明治13年、大阪生まれの評論家。「新声」「国民新聞」「東京毎日新聞」「二六新報」などで活躍。のち明治文学史、水戸学の研究に専念し、昭和23年死去。ほかの著作に「平家の人々」「近代文芸史論」など。

■B-04983
荷風耽蕩      \1400

小門勝二/有紀書房/1960
初/四六/状態C/箱 ヤケ 少痛/定価\330


晩年の荷風と親交があり、その身辺についても数多くの作品を残している著者が荷風の恋愛、放蕩を中心にまとめた評論集。

異郷の恋の物語/上海みやげ/荷風の入墨/芸者登美松/荷風坊ちゃん行状記/女をためす三カ条/廓の昼/荷風と洋食者の娘/

■B-04792
巫女殺し 近代傑作叢書      \15000

上司小剣 装丁:小寺健吉/須原啓興社/1916
3版/文庫判/状態C/箱ナシ/絶版/定価\0.5


1874年奈良県に生まれ 1947年に亡くなった小説家。兵庫県育ちで、大阪の浪華文学会で活動したあと1897年上京し、読売新聞社に勤め、1914年に発表した半生記小説『鱧の皮』が田山花袋に賞賛されて代表作となった。

本書では、表題作の他に、春は悲しいや/雀の巣/第三の母 を所収

■B-04793
詩集 わすれなぐさ     sold out

北原白秋/阿蘭陀書房/1915
3版/16px12p/状態C/蔵書者印/箱ナシ 革装(耳付表紙)/絶版/定価\0.95


大正15年に弟とともに興した出版社「阿蘭陀書房」より出された叙情詩集。
 「薔薇の木に薔薇の花さく。 なにごとの不思議なけれど。」 ・・・これってこの詩集で歌われたものだったんですねえ。
ほかにも、こんな艶かしい詩も多数所収されていて、ドキッとしてしまいます。
 「なやましき晩夏(おそなつ)の日に、夕日浴び立てる少女の余念なき手にも揉まれれ、やはらかににじみいでたる 色あかき爪(つま)くれなゐの花。」

■B-04649
文藝一夕話      \5500

佐藤春夫 装丁:恩地孝四郎/改造社/1928
初/菊/状態C/箱痛 アンカットカット済 背キズ/絶版/定価\1.8


本書は、1927年「改造」、1926年「新潮」、1927「中央公論」誌上に掲載するために、同誌記者達が口述筆記した佐藤春夫の文藝時評をまとめたもの。

潤一郎。人及び藝術/文藝家の生活を論ず/一円本の流行/文壇の社会化/壮年者の文学/無産階級文学/恋愛の文学・友愛の文学/人格露出の一方法としての批評/芥川龍之介を哭す/ほか

  ■B-04598
血と血      \8000

高木卓 装丁:岡村不二/八雲書店/1948
状態C/帯 奥付なし 遊紙にヤブレ

「文豪幸田露伴の晩節を揺るがすモデル小説。露伴の血縁の著者が告白の裡に掘さげた文豪の人間像・・・」 独文学者の高木卓は幸田露伴の妹でヴァイオリストである安藤幸の息子。昭和15年、芥川賞受賞を辞退し、菊池寛の怒りを買ったことでも有名。本書は、一人の露伴のもう一人の妹、延と思われるヴァイオリニストの葬儀から始まる一族の確執を描く私小説的な小説。

■B-04646
小説子規      \1350

邦枝完二 装丁:木村荘八/六興出版社/1951
初/四六/状態C/カバ欠け キバミ/絶版/定価\250


近代を代表する歌人・俳人正岡子規については、司馬遼太郎の「坂の上の雲」などにもその鮮烈な短い生涯が描かれているが、本書では大衆小説作家、国枝完二により、史実と想像を交えて描かれた評伝。巻頭の虚子のまえがきによれば、朝代・照代姉妹のことやつゆという娘のことなど、作者の創作と思われる印象的な逸話も多数織り込まれている。

■B-04644
臼井喜之介詩集 童説        \1800

臼井喜之介 装丁:鴨原一穂/臼井書房/1946
初/18px12.5p/状態C/カバ キバミ/絶版/定価\10


臼井喜之介は大正2年生まれの詩人にして出版人。昭和13年、京都市左京区にウスヰ書房(昭和17年より臼井書房)を開業し、自作の詩集のほかにも、多くの詩人や歌人の作品集を中心とした出版を続けた。

■B-06624
極楽女房      sold out

融紅鸞/六月社/1957
5版/四六/状態B/定価¥180

「妻は大酒豪で夫は大の甘党、どこをどうとっても吹き出さずにいられない傑作夫婦。爆笑随筆集」 著者、融紅鸞(とおる こうらん)は1906に生まれ、1982に亡くなった日本画家。花卉(かき)画を得意とし、同じく画家である胡桃沢源人(くるみさわ-げんじん)と結婚。長らくラジオ大阪の「悩みの相談室」で『あんた、別れなはれ』という決まり文句で人気者となった。本書は、夫胡桃沢源人との結婚生活を中心にしたエッセイ集。

■B-06618
はだか随筆    sold out

佐藤弘/中央経済出版/1954
初/新書版/状態C/帯/定価¥150

佐藤弘人は、一橋大学の理学博士という肩書をもち、この本には辰野隆、徳川夢声、伊藤整による序文が添えられている。内容も、堂々たるものと思って迂闊に読み始めると火傷をするかもしれない。ためしに「大学教授の生活白書」と題する冒頭の一節を引用してみると・・・



■B-06678
ベルギーの女    \890

楢橋 渡/國際出版株式會社/1948
四六/状態C/カバーシミ/定価?100

楢橋渡は1902年生まれ、 73年に他界した政治家。容貌魁偉な風貌と政治手腕から怪物の異名を取った。准教員養成所を卒業後、筑豊で炭鉱夫を経験し、独学で弁護士となる。26年よリフランスに派遣され、帰国後は「北京飯店」を買収。42年以降、政界に転じ、戦後は自民党結成に貢献。61年に収賄事件で逮捕され懲役2年・執行猶予4年の判決に服した。この間、落選を重ね、72年の総選挙で奇跡的にカムバックを果たしたが翌年脳卒中のため71歳で急死・・・となかなかドラマチックな生涯を送った人物。
本書は、ヨーロッパ滞在中のエッセイ。

■B-06627
別嬪と美人(粋人酔筆)   sold out

滝川政次郎//1956
初/四六/状態C/定価¥180

著者は明治30年生まれ、東京帝大法学部卒の学者。本書は、戦後、内外タイムスに掲載したエッセイをまとめた単行本。
宦官の女房・信太妻・口吸い・きのたま・庚申の夜の禁忌・ひとり仕事とお握り・じょうべん考・夜這い神・道鏡巨根説の起源・腹上死・貝原益軒の情事・淫画洒籌・・・・などなど色っぽいタイトルが並んでします

■B-04652
青春の回想     sold out

津村秀夫/文明社/1946
初/18px12.5p/状態C/蔵書印/絶版/定価\10


津村秀夫は1907年生まれの映画評論家。朝日新聞の記者として、「Q」の名で映画評欄記を担当し、芸術としての映画を論じたさきがけであった。本書に収められた散文には、「神戸一中から薩摩の第七高等学校、仙台の東北帝大時代の思い出を綴られており、詩人の実弟信夫の発案により、丸山薫から依頼を受け、「四季」誌上に掲載された。 

■B-04647
真の花     sold out

片山博通 表紙:松野奏風/丸岡出版社/1942
初/A5/状態C/箱/定価\2.6


片山博通は1907年生まれ、観世流シテ方の能楽師。京都生まれ。1928年、雑誌『観世』の創刊に関わり、幾つかの随筆や創作集をのこすなど、執筆活動でも活躍した。1944年に8代目片山九郎右衛門を襲名するが、1958年、博通に戻り、1963年、演能中急逝した。

■B-04651
中原虎男 随筆集      \5900

中原虎男/センイ・ジャアナル社/1961
初/四六/状態C/ヤケ/絶版/定価\500


著者は、戦前の英国で繊維工業について学び、帰国後には東京工業大学の教授として教鞭をとりながら我国のメリヤス産業の振興に尽力した。研究の傍ら、その文才を生かし、「織物雑考」「繊維手品」などの雑誌を刊行し、繊維に関する随筆を多数残した。

  B-04645
佐藤春夫選童話 支那文学選 14    
sold out

選:佐藤春夫 装丁:恩地孝四郎/新潮社/1940
初/21.5px16.5p/状態C/箱痛 表紙縁痛  蔵書者記/絶版/定価\1.5

菊地寛、谷崎潤一郎、大仏次郎、島崎藤村、などそうそうたる文学者によって選定された各種児童児童文学シリーズの中の支那篇の選者は佐藤春夫。

故郷(魯迅)/慈愛深い兵士/孫悟空/蛇使い/安南の狩人/五つで天子さまにお目通り出来た話/鯉になっていた役人/風の神と花の精/白い鳥/千日酒/鳳凰を献上する話/ペルシャの王女

■B-04457
冬のオホーツク     \8400

宮下登喜雄 宮下登喜雄を囲む会・第四回刊1990/限定120部/状態B/箱小ヨゴレ 
ペン署名 エッチング4葉・木版画2葉入 


「冬のオホーツク」というタイトルに相応しい凛とした美しさが漂う、版画家、宮下登喜雄の作品集。

■B-04456
遠近    sold out

西川満  挿画:潘元石/人間の星社/1995
限定48部/状態B/帙・袋 毛筆署名版画入


明治41年に生まれ、3才で父の仕事の都合で台湾に渡り、一時早稲田に学ぶが、戦後引き上げるまで、台湾の地で文学者、出版事業者として、植民地文学を担った西川満。昭和炭鉱という会社を父から継ぎ、経営者でもあった彼の耽美的な作風は、当時の台湾の置かれた現状とはほど遠いとの評価もある。引揚げ後の文学活動は注目されないまま1999年に永眠した。本書は晩年に出版された趣味性の高い私家本。

■B-04455
元宵記        sold out

西川満  挿画:潘元石/吾八書房/1998
限定200部/状態B/夫婦函 毛筆署 多色木版3葉 美本


同じく、西川満の晩年の私家本。こちらも装丁などに趣向を凝らした美本。「元宵記」は、昭和16年の新潮に掲載され、17年の芥川賞予選候補にも上げられている。

■B-04482
巴里心景    sold out

九鬼周造 装丁:児島喜久雄/甲鳥書林/1942/初/四六
状態C/箱背ヤケ 蔵印 遊紙ハゲ 限定5000 絶版/定価\3


明治21年生まれの哲学者、九鬼周造は大正10年から8年に及ぶ西欧留学の旅に出る。本書はパリ滞在中に詠み、匿名で「明星」に発表した詩と短歌などを帰国後に1冊にまとめたもの。

■B-04355
歌集百日紅    \20000

牛尾龍七/精興社/1932
初/四六/状態C/箱シミ/絶版/非売品


牛尾龍七は明治44年生まれ、16歳で運動疾患を発病し、昭和7年、22歳にて夭折したアララギ派の歌人。斎藤茂吉の序文でも触れられているが、自らを足なえと歌うこの歌人の真摯な作風が胸を打つ。遺稿集とも言える本書、局紙のような紙質といい、装丁といい、昭和7年の発行とは思えない秀逸なつくりになっています。

■B-04356
歌集屋上の土    \4800

古泉千樫 装画:森田恒友/改造社/1928
初/四六/状態C/箱 背痛 エクスリブリス添付/絶版/定価\2.5


「明治19年千葉県安房郡生まれ。 正岡子規、伊藤左千夫に師事し、斎藤茂吉、島木赤彦等と共に「アララギ」を支えた歌人。貧と病弱に悩み多くも歌境に清冽のととのいを喪うことなく昭和2年に逝く。(日本ペンクラブ電子文藝館より)」 大正2年以降12年間に渡り、刊行近しと「アララギ叢書」の広告中に名を連ね、著者存命中に日の目を見なかった本書は、その死の翌年に遺稿集として漸く発行された。。

■B-04352
木下利玄全集 散文篇   sold out

木下利玄 装丁:武者小路実篤/弘文堂書房/1926
初/四六/状態C/箱/絶版 弘文堂月報付/定価\3.5


白樺派の歌人、木下利玄の死後に出版された散文集。平易な歌の作風の通り、飾らず、気負わず、自らの作歌を語り、淡々と日々の行いと思いを綴った日録が収録されています。装丁は同じ白樺派の武者小路実篤。

■B-04353
木下利玄全歌集    \1500

木下利玄 装丁:岸田劉生/岩波書店/1933
2刷/四六/状態C/トンネル箱/絶版/定価\2.8


木下利玄の全歌集。明治31年以降の歌集「あけぼの」「竹柏園集」「玉琴」「心の花」「銀」「紅玉」「一路」「みかんの木」「李青集」から1417首を所収。岸田劉生の装丁が美しい。

■B-04351
歌集初霜     \2200

松村英一 木版:中川一政/改造社/1936
初/四六/状態C/箱/絶版/定価\1.8


「明治22年東京生れ。幼少期を尾張熱田で過ごし、33年上京、親戚の錦絵商に奉公。その後窪田空穂に師事し、大正3年創刊の雑誌「国民文学」に参加、6年からは編集にあたる。また、10月創刊の歌壇総合誌「短歌雑誌」を編集。13年、歌集『やますげ』刊行。万葉調を基調とした堅実な写実的詠風を確立。昭和に入り、旅行詠・山岳詠が中心をなす。22年刊の『露原』や25年刊の『山の井』では、自在さと人生への思いの深さが加わる。33年に『松村英一全歌集』)を刊行。晩年は孤愁を深めた老の歌をなす(「松村英一著 現代短歌全集 より)

■B-04354
色鳥     \1900

北原白秋/冨岳本社/1947
初/A5/状態C/限定2000/絶版/定価\70


富岳本社から2000部の限定で出版された小唄集。戦後直の刊行ゆえ、地味なつくりながら、和紙を使用したフランス綴じの装丁が味わい深い。

■B-04357
雀の卵     
sold out
北原白秋/アルス/1937
初/17px12p/状態C/カバ/絶版/定価\1.2


「米櫃に米のかすかに音するは白玉のごとはかなかりけり」、その米を雀に与え、飢えながら雀と哀歓を共にする日々であったと自ら語った赤貧洗うが如くの葛飾時代の作品を収録した詩集。

B-04399
若き日の欲情 白秋への手紙   sold out

萩原朔太郎 編:木俣修/角川書店/1949
初/四六/状態D/箱補修/絶版/定価\200


「哲学者ファウストは遂に悪魔に誘惑された。彼は真を求めたか。否、至善をか、否。彼は青春と恋愛を求めたのだ。然り、美の体験を!・・・・朔太郎」 本書は、北原白秋の死後、長年にわたり諸家から寄せられたおびただしい書簡の中から、朔太郎からのものをより分けて編集された。大正から昭和初期にかけて白秋に宛てて書かれたこれらの書状からは、朔太郎の詩作の原郷といえるものや朔太郎を通して白秋その人自身の真実ともいえるものも垣間見られ、注目に値する。注釈や索引など、資料にも良くまとめられている。

■B-06475
詩人の使命   sold out

萩原朔太郎 装幀:阿部金剛/第一書房/1937
初/四六/状態C/箱なし 見返しに記名書込み/定価\1.8

「一切を拒絶せよ。汝自身をも含めて。 時代人の言葉 著者」との中扉で始まる詩人自身による詩論。難解で退屈になりがちな文学論とは一線を隔すようないきいきしたタイトルが並ぶ。
・・・理性に醒めよ/詩の生理学を呼ぶ/ロマンチストの二種類/僕は日本語絶望論者ではない/詩と音楽の関係/詩の建設の前に/春山行夫君に答へて詩の本質を論ず/時代を呼ぶ人/女性詩人に望む/詩人の生活

■B-04424
当世鹿もどき     \1400

谷崎潤一郎 装丁:横山泰三 題字:武者小路実篤/中央公論社/1961
初/17.5px10.5p/状態C/箱/絶版/定価\280


鹿=しか とは江戸の俗語で「噺家」の略語。本書は噺家の口調を気取ってつれずれ話を綴った谷崎のエッセイ集。
はにかにや/朝湯/女優さんの手紙/「はい」と「へい」/質屋通い/屁飯/無作法談義


詳細
■B-04263
花つみ日記    sold out

姉崎潮風(正治)/博文館/1912
5/19px13p/状態C/カバ・箱ナシ 背ヤブレ/定価\1.3


「文学博士 姉崎正治君著 南イタリアの美国、北スコットの山地、野辺には草花を摘み、古寺に美術の花を賞でし日記一篇、そが中には湖畔の佛誕会に異国の友と会して、佛教を語り、ロマの寺院に聖教会の生命活動を観察し、南欧に北欧にあらゆる種類の交友に接したる跡を伝ふ、天然美術の記録宗教文明の評論として江湖の一読を求む。」と宣伝文句にもある通り、野の花の装画が清楚な味わい深い旅のエッセイ。

■B-03776
歌集 一路     \6800

木下利玄 木版装丁:岸田劉生/1924
初/19px12p/状態C/天金 箱裏シミ有/絶版


木下利玄は明治19年生まれ、大正14年に亡くなった岡山県生まれの白樺派歌人。口語や俗語を使用し、平易で写実的な作風。本書は岸田劉生の装画を配した味わい深い歌集。


■B-03941
櫻草   sold out

泉鏡花  装幀:橋口五葉/文藝書院/1913
再/19cmx10.5cm/状態C/箱欠 蔵書印5ヶ所/絶版


泉鏡花の作品はその華麗な装丁でも定評がありますが、本書は鏑木清方、小村雪岱などと並び、鏡花作品を彩った橋口五葉の装丁。表紙は植物を幾何学的にデザインし、日本のアールヌーボーとも評されるデザイン、中扉が蔵書票のようになっているのも特徴。所収の随筆は、「あんころ餅/夏の水/廓そだち/月夜車/銭湯 などなど・・・・」

■B-03926
遊行車   \28000

泉鏡花 装丁:橋口五葉 /尚栄堂/1921/再/四六
状態C/少ヤケシミ・最終頁上部角ヤブレ箱ヨゴレ・痛/絶版/定価\1.5


泉鏡花の作品はその華麗な装丁でも定評がありますが、本書は鏑木清方、小村雪岱などと並び、鏡花作品を彩った橋口五葉の装丁。

■B-03777
菖蒲貝     \7600

泉鏡花/三陽堂/1918
5版/16.5px11p/状態C/一部ページハズレ、蔵書者署名?あり/絶版


菖蒲を配した渋い表紙をめくると、このポップな見返しは何?「春画」「歌行燈」「袖屏風」「三味線堀」などなど代表作を所収。

  
  
■B-03772
詩集 玉虫     \16800

河井酔茗 /女子文壇社/1906
初/四六/状態C/箱無、「衣笠文庫」蔵書印有/絶版


明治7年生まれ昭和40年に亡くなった河合酔茗は、口語自由詩を取り入れた平明な文体ながら、美しくはかないものを温雅に表現した文人。
 「女子文壇」「新少女」「女性時代」など、女性誌の編集にも携わった。裸本、表紙にスレなどの痛みはありますが、瑠璃色に黄金の玉虫を配した意匠が印象的。

■B-03773
詩集 寂しき曙      \9800

三木露風/博報堂/1911
再/四六/状態C/箱無、「衣笠文庫」蔵書印有/絶版


あまりにも有名な赤トンボの作詞家として知られる三木露風ですが、本書は、奥ゆかしいけれど内に情熱を秘めた青春の詩集ともいえる初期の代表的な作品集。エクスリブリスと描かれた中表紙も珍しい。

■B-03954
修道院生活       \3400

三木露風/新潮社/1925
初/四六/状態C/箱欠/絶版


三木露風は、1916年から1924年まで北海道上磯町(現・北斗市)のトラピスト修道院で文学講師を務め、1922年にはここで洗礼を受けた。本書はその時の生活を綴った随筆。後年、バチカンからキリスト教聖騎士の称号を授与された。

■A-01542
風と光と二十の私と        \3000

坂口安吾 装丁:利根山夢一/日本書林/1948
初/四六/状態C/カバなし/絶版/定価\95


新潟から上京した二十歳の安吾の下北沢での代用教員時代のエッセイ。「本当の美しい魂は悪い子供が持っている・・・・」。後の無頼派のイメージとはかけ離れ、みずみずしさがただよう 

■A-01543
笑う月       sold out

阿部公房/新潮社/1976
2刷/B4/状態C/ヤケ/絶版/定価\1800


思考の飛躍は、夢の周辺で行われる。快くも恐怖に満ちた夢を生け捕りにし、安部文学成立の秘密を垣間見せる夢のスナップ17編。」 阿部公房による夢十夜ならぬ一七夜。

■B-01925
世界の一流品紀行  sold out

上前淳一郎/角川書店/1982
4版/文庫/状態B//品切れ/定価\420


万年筆(ペリカン)、ライター(ダンヒル)、時計(パティック・フィチップ)からバッグ(グッチ)、コート(バーバリ)、車(ボルボ)・・・・、伝統ある世界の10社を現地取材し、一流品を一流たらしめている、ノウハウを超えた「秘密」と魅力を明らかにする。

■A-00566
宮沢賢治「銀河鉄道の夜」のすべて   
sold out
監修・解説:入沢康夫/宮沢賢治記念館/1997
21px30p/状態A


1996年、賢治生誕100年を記念して宮沢賢治記念館で公開された同名の企画展示の一環として同記念館から発行された非常に資料的価値の高いもの。
原稿全葉の写真版と解説により構成。


A-01248
桃源にて        sold out

武者小路実篤/新潮社/1938
初/四六/状態C/中表紙数字印/絶版


表題作「桃源にて」のほかに「小喜劇」「小曲」「張男の最後の日」「神と男と女」「ユダの弁解」「或る夫婦」「小品六つ」など、戯曲風作品、短篇小説など18作品を所収。

  ■B-01927
永井荷風ひとり暮し    
sold out
松本哉/朝日新聞社/1999
初/文庫/状態B/定価\600


世間に何と言われてもひとりで好きなように生きた“文豪”の衣食住、孤独の死、下町陋巷への偏愛、金銭感覚などを、「作品以上に本人が面白い」という著者が綴る。

  ■B-04226
小説永井荷風傳     
 sold out
佐藤春夫/新潮社/1960
2刷/状態C/箱背ヤケ/絶版/定価\500


偏奇館主人、荷風散人とも呼ばれ、小説を地でゆく珍奇な人生を送った荷風の伝記は数々ありますが、本書は、同じ文学者として師と仰ぐ佐藤春夫による定番評伝。表紙に付されソフト帽をかぶった作家の横顔シルエットが印象的。

■B-01588 
荷風本秘話   
sold out
小門勝二/図書新聞社/1966 
初/四六/B/函/絶版/定価\680


市川時代に荷風と親交があったた小門勝二により、荷風自身によって語られたという様々なエピソードなども交え、「腕くらべ」「墨東奇譚」など、おなじみの好色性の高い作品とその裏本など、興味の尽きないその秘話が語られる。

■B-01591 
小説吾妻橋   \8800
 
永井荷風/中央公論社/1957 
初/菊/B/帯・箱/絶版/定価\380


荷風がこよなく愛した浅草をはじめとする下町の繁華街の風俗やそこに生息する男女の色模様を活写する短編集。

■B-01589 
小説随筆 裸體      \4100

永井荷風/中央公論社/1954
初/四六/状態B/箱/絶版/定価\470


厳密には昭和5年の作品も含まれるが、大半は終戦後に発表された短編を所収する作品集。中には軽演劇一幕ものなども。
とりわけ戦後性風俗のデカダンな様子を捉えた表題の「裸体」や、「荷風戦後日歴」が興味深い。

■B-01578
実説荷風日記    
sold out
小門勝二/私家版/1967
限定(11/200)/四六/状態B/箱・帙 著者献呈署名


その死の前日まで綴られれていた「断腸亭日乗」はあまりにも有名ですが、こちらは晩年期の荷風と親交のあった著者が、さなざまな興味深いエピソードを語りながら当時の荷風像を浮き彫りにしてゆく。限定200部の非常に美しい「私家版」。

■B-01590
荷風句集   sold out

永井荷風/細川書店/1948
限定(61/1000)/15p×17p/状態B/箱・帙/定価¥320


春夏秋冬と分類された「荷風散人」にしてはやけに侘びた句集。秩装の美本。

  ■B-01605
趣味百話     
sold out
松山思水/誠文堂/1928
初/四六/状態B/絶版/箱


「写真術」「調理と酒」「社交ダンス」「洋楽」「犬の飼い方」「趣味の兎」「素人天文」「登山及びキャムピング」「探偵趣味」「煙草とパイプ」「狩猟の快」「競馬の馬券」ジャンルは広汎、写真とイラストで解説…といった具合の今でいえば所謂「ハウツー本」の魁(さきがけ)か?。


     ■B-01607
蘆の芽     sold out

鏑木清方/相模書房/1938
初/菊/状態B/箱/絶版


美人画と江戸の風情を残す東京・下町の日常生活などを題材に、凛とした気品のある作品を多く描いた挿絵画家、清方のこれまた情感にあふれる随筆集。清方が見立てていると勝手に思い込まれて娘や家人の着物の好みを誉められても、それぞれ自分で選んでいるのであって、絵描きであるから着物の趣味も良い・・・とは限らない、とか、美人について語るに際し、この純粋に江戸情緒の継承者である画家の口から、「グレタ・ガルボ」たどか、「カサリン・ヘプバーン」の名が出てくるところが面白い。

  ■B-01608
陶器     \5500

富本憲吉/朝日新聞社/1948
初/B5/状態B/絶版/定価¥200


戦後まもない時期に、表紙には赤絵の風合いも忠実な挿絵を配し、地味ではあっても古雅な造りで出版された、陶芸家、富本憲吉の隋筆集。旧著「窯辺雑記」「製陶余禄」からの抜粋に陶器技法に関する覚書を加筆。


■B-00366
くひな笛 \4,000

中勘助/寶文館/1957 
初/四六/状態B/箱/絶版


16の「小品」、8編の詩、2編の随筆で構成。地味ながら通好みの粋な装丁本。無粋な説明は略させていただきます。


■B-00456 
岬   \2,000

編:田宮虎彦/有紀書房/1960 
初/18.5px21p/状態C/箱・帯ヤブレ/定価\580


日本の「岬」26箇所を、作家26人による紀行文をメインに写真とともに紹介する。その顔ぶれは阿部知二、田中澄江、深田久弥など。田宮虎彦がヘ編者ながら「足摺岬」は、上林 暁が担当しています。

■B-00458 
明治・東京時計塔記   
sold out
平野光雄/四六/1968 
改訂増補1000部限定/四六/状態A/箱/定価\1,000


「時計塔」。 今ではどこかロマンティックでノスタルジックなイメージしか連想されないが、かつては人々の生活と密に結び付いていた時代があったのだとか。「時計塔」を介在して、明治以降の世相史を垣間見る。装丁は木村荘八。

■B-00443 
動物詩集    
sold out
ギョーム・アポリネール/訳:堀口大學/求龍堂/1978 
初/28px21p/状態A/定価\2,300


アポリネールがラウル・デュフィーの木版挿画を添えて「動物詩集」を出版したのが1911年、本邦初訳の堀口大學版が出されたのは1925年のことであったという。それから53年を経て、「大學老詩生」が再び口語体で翻訳を試みたのが本書。限定200部の稀覯本のデュフィーの素晴らしさにははるかに及びませんが、その雰囲気は充分伝わってきます。

■B-00109 
アポリネール 動物詩集   
sold out
山本容子/窪田般弥/評論社/1991 
初/19p×24.5p/状態A/帯/定価\1,300


窪田般弥:訳、山本容子:版画により、「動物詩集」の洒落た感じが上手く表現された絵本。こんなカジュアルなアポリネールもいいですね。
 
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